米加州接近のロ軍爆撃機、米戦闘機に「独立記念日」祝福
ワシントン(CNN) 北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)は23日までに、米カリフォルニア州沖合上空に今年7月4日に飛来し、米軍機の緊急発進を受けたロシア軍爆撃機2機の操縦士が米戦闘機パイロットに対し「米国の独立記念日おめでとう」などのメッセージを伝えていたことを明かした。
両国機の遭遇は同州から数十キロ離れた空域で発生、NORADの報道担当者によるとロシア軍機操縦士は緊急事態用の無線通信で「おはよう。独立記念日を祝うためここに来た」などと述べたという。
同報道担当者はこのやりとりを脅威と受け止めなかったが、不安定な局面に陥る可能性がある事態と形容。飛来したロシアのTU95型爆撃機は核兵器の搭載が可能であることに注意を促した。NORADは複数のF15型戦闘機を発進させていた。
ロシアのプーチン大統領は7月4日、オバマ米大統領に独立記念日を祝福する公式メッセージを伝えていた。この祝意の中でプーチン氏は両国は国際的な問題の解決策を見いだし得るとの見解を示していた。
米軍によると、同日には米アラスカ州南部沖合の上空にもTU95型爆撃機2機が接近し、米戦闘機が緊急発進していた。
ただ、ロシア軍爆撃機は両州でいずれも米領空に侵犯しなかった。米戦闘機は爆撃機が旋回飛行し針路を変えていることを見届けている。
NORADによると、TU95型爆撃機はカリフォルニア州中央部の沿岸部に約64キロまで接近。米軍当局者は米国沿岸部に飛来するロシア軍機としては異例の行動と形容している。ただ、2012年の独立記念日にも西部沿岸で同様の飛行を示したことがある。