クリミア住民投票、ロシア編入承認へ 欧米は「違法」と反発
米国のケリー国務長官も同日、ロシアのラブロフ外相との電話会談で、米国が住民投票をウクライナ法に反するとみなしていること、結果の承認を拒否する方針であることを改めて伝えた。
欧州連合(EU)は同日、住民投票への「強い非難」を表明するとともに、ロシアにクリミア半島からの兵力撤退を要求し、対ロシア制裁を検討していると明言した。
ラブロフ外相は15日の声明で、住民投票は国際法に沿って実施されると主張していた。
投票に先立ち、アクショノフ首相は「世界の視線がわれわれに集中している」と述べ、住民らに「自由な生活への意思」を示すよう呼び掛けた。
シンフェロポリ近郊ペレバルネの投票所では、ロシアの民族音楽が流れる中、次々に訪れる有権者の流れを兵士らが見守った。どの軍の兵士かを示す記章は外していたが、車にはロシアのナンバープレートが付いていた。
ウクライナのヤツェニュク首相は、住民投票が十分に監視されず、クリミアの住民以外が投票するなどの違反行為があったと批判した。これに対して選管責任者は、「外国人が投票したりトラブルが起きたりしたという報告はない」と主張している。