密造酒で死者50人超、300人以上に中毒症状 リビア

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(CNN) リビアの首都トリポリで、密造酒が原因とみられる中毒患者が相次ぎ、同国保健省によると12日までに少なくとも51人が死亡した。治安当局は同日、この問題について調査を開始したと発表した。

リビア通信によると、保健省はトリポリ市内の病院で38人、治療を受けるため隣国チュニジアに向かった13人の死亡を確認した。さらに378人に中毒症状が出ているという。

イスラム教国のリビアではアルコールの販売や消費が禁止されている。しかし密輸されたアルコール飲料や地元産の密造酒が出回っており、当局は密造酒が中毒の原因になったとみている。

トリポリの医療関係者はCNNに対し、患者にはメタノール中毒の症状が出ていると語った。メタノールを過剰摂取すると呼吸困難、失明、昏睡、発作などの症状が出て、死に至ることもある。トリポリ市内の病院には7日以降、こうした症状の患者が詰めかけるようになった。

国営通信は11日、医師の話として、患者は16~55歳で、失明したり、透析を受けたり、人工呼吸器を装着された患者もいると伝えていた。

国家治安当局は12日、調査委員会の設置を発表し、警察などが刑事事件として捜査に乗り出したことを明らかにした。既に治安部隊が政府の命令を待って、容疑者とされる密造業者の拠点を家宅捜索する態勢を整えているという。

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