仏軍、ソマリアでの救出作戦失敗 人質と兵士1人が死亡
モガディシオ(CNN) フランス国防省は12日、ソマリアでの人質救出作戦が失敗に終わり、人質となっていた情報要員と兵士1人が死亡したと発表した。
作戦は11日夜に実施された。同省によれば、人質を取っていた国際テロ組織アルカイダ系武装勢力「シャバブ」のメンバー17人を殺害した。作戦ではさらに、仏軍兵士1人が行方不明となっている。
国防省によると、人質の情報要員は2009年7月、モガディシオでソマリア政府支援の任務に就いていた時に拉致された。仏当局は、犯行グループとの解放交渉が決裂したため、救出作戦に踏み切ったとされる。
オランド仏大統領は12日、作戦は「成功しなかった」と認めた。ルドリアン国防相も12日、パリでの会見で、人質は犯行グループに射殺された可能性が非常に高いと述べた。一方、シャバブはツイッター上での声明で、人質にけがはなく、別の場所で拘束されていると主張した。今後の処遇は2日以内に決めるとしている。
現場は首都モガディシオから北西へ約120キロ離れた街。目撃者らによると、仏軍部隊はヘリコプター3機から銃撃を仕掛け、地上に飛び降りた部隊が、激しく抵抗する犯行グループと戦闘を繰り広げた。シャバブ側は、部隊が負傷した兵士を残して去ったため、この兵士を拘束したとしている。