離婚求めた妻に夫が「死刑宣告」 イスラム社会の名誉殺人

2012.08.24 Fri posted at 13:03 JST

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(CNN) ザラさん(仮名)は英国に暮らす中東出身の女性。10年以上前に家族の反対を押し切って結婚、それからまもなく、仕事を求めて英国に移住してきた。だが夫は酒に溺れて暴力を振るうようになり、時には首にナイフを突きつけることもあった。

「夫は私をレイプするようになった。私は精神的に参ってストレスを抱え、息子たちとの関係にも悪影響を及ぼした」とザラさんは言う。他人に夫を悪く言うことは恥だと教えられてきたため、悩みを誰かに打ち明けることもできなかった。

家庭内暴力は続き、結婚からほぼ8年でザラさんは家を飛び出した。別の男性に出会ったザラさんは離婚を決意する。「夫に別れたいと言った。夫婦関係はすでに壊れているし、不義を働くのは嫌だと」と彼女は言う。

離婚について親族に説明すべきだと夫が主張したため、ザラさんたちは一時帰国した。夫の一族数十人が集められ、義母はザラさんを売春婦となじった。次に夫はザラさんの父に電話をし、「男なら娘を殺して一族の恥辱をそそげ」といわゆる名誉の殺人を要求した。

父は娘の無実を信じてはいたが、一族の顔に泥を塗ったことに変わりはない。親戚の男たちに殺される恐れもある。実家を訪れたザラさんを父は追い出し、英国に送り返した。

その後、夫はイスラム法に基づいて離婚を申し立てた。ザラさんは息子たちと引き離されてしまった。

それから5年、ザラさんは帰国していない。ザラさんは英国の永住資格を取り、イスラム教を捨てた。

ザラさんは今でも連れ戻されて殺害されるのではないかという恐怖におびえると語る。しかし元夫にも自分の親族にも恨みはないとザラさんは言う。彼らも自分と同じ残酷な社会的慣習の「被害者」だと考えているからだと語る。

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