モール吹き抜けで落とされた男児の家族、賠償訴訟で和解
(CNN) 米中西部ミネソタ州のショッピングモールで見知らぬ男に襲われ、吹き抜けの3階から落とされて一時重体となった男児の家族がモール側に損害賠償を求めていた訴訟で、このほど和解が成立した。
事件は2019年4月に発生。当時5歳だった男児は約12メートル下のフロアにたたきつけられて数カ月間入院し、複数の手術と長期間のリハビリを受けた。
犯人の男は同年、計画的殺人未遂の罪を認め、禁錮19年の刑を言い渡された。警察への供述によると、犯行前日に同じモールで大人を殺そうとしたがうまくいかず、出直して子どもを狙ったという。
男児の家族は昨年、モール側の過失を主張し、男児の治療には175万ドル(約2億4000万円)を超える費用がかかったとして、過去と将来の医療費や収入の減少、精神的苦痛への賠償を求める訴えを起こした。
家族の弁護士によると、モールとの間で非公開の和解が成立し、モール側が「暴力的犯罪者」の侵入を制限する改善策を講じることで合意に達した。家族は改善策に男児の名前を付けるよう求めている。
家族によると、男児は退院後、元気に通学を再開した。家族は資金調達サイト「ゴーファンドミー」への投稿で、母親が傷跡の様子などを尋ねるたび、本人は「もう治ったから聞かなくていいよ」と答えていると報告した。