若い黒人男性を重罪で誤認逮捕、倍の年齢の白人と間違う 米ネバダ州

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20代の黒人男性(左)が自分よりはるかに年上の重罪犯と間違われ、逮捕された/LVMPD/NDOC

20代の黒人男性(左)が自分よりはるかに年上の重罪犯と間違われ、逮捕された/LVMPD/NDOC

(CNN) 人違いで逮捕され、拘置施設で6日間拘束された米ネバダ州の25歳の黒人男性が、警察を相手に裁判を起こした。訴状によると間違われた相手は白人で、自分の倍ほどの年齢の重罪犯だったという。

シェーン・リー・ブラウンさんは現在、同州ヘンダーソンとラスベガスの警察署に対し、少なくとも50万ドルの損害賠償を求めている。

発端は2020年1月8日にさかのぼる。この日、仕事帰りに車でラスベガス郊外のヘンダーソンを走行していたブラウンさんは、同市の警察官に停車を命じられた。

ヘンダーソン警察署は24日、CNNへの声明で当時の状況について、未登録車両を運転していることに対する通常の車両停止だったと説明した。

この時免許証を所持していなかったブラウンさんは代わりに自分の氏名と社会保障番号を告げ、社会保障カードを提示した。また自身に交通違反関連の令状が出ることにも同意したという。ブラウンさんの弁護士が後日、CNNに明らかにした。

しかし訴状によると、警察がブラウンさんの名前で記録を確認したところ、シェーン・ブラウンという名の別人に対する重罪の令状の存在が浮上した。2人は同姓同名ではあったが、警察は両者のミドルネームや肌の色、生年月日を確認しなかったという。

もう1人のミドルネームを含む氏名はシェーン・ニール・ブラウンで年齢は49歳。銃火器の所有などで逮捕状が出ている人物だった。

人違いにもかかわらずリー・ブラウンさんは逮捕され、ラスベガス地区の拘置施設で1月14日までの6日間を過ごした。

一方のニール・ブラウン容疑者は、上記の車両停止の2日後に当たる20年1月10日、カリフォルニア州ニードルスで逮捕されている。

つまり、警察は同時期の4日間、2人の「シェーン・ブラウン」を州境をはさんで勾留していたことになる。

CNNはラスベガス警察署に連絡を取ったが、同署は訴訟が継続中だとの理由からコメントを控えた。

ヘンダーソン警察はCNNへの声明で、免停中に運転するなどしていたリー・ブラウンさんの逮捕は妥当だったと指摘。本人も逮捕時にその点を認めていたと述べた。

これに対しニール・ブラウン容疑者の事件を担当する公選弁護人のシャノン・フェニックス氏は、CNNの取材に答え、たとえそうだとしても本来リー・ブラウンさんの身柄は2日で解放され、保釈金も設定されるはずだったと述べた。別人と間違われていたため、法律が義務付けている判事との面会も全くできなかったという。

勾留中、リー・ブラウンさんは自分が重罪で逮捕状の出ているニール・ブラウンではないと再三説明したが、警官らは聞く耳を持たなかった。

人違いに気づいたフェニックス氏が両者の顔写真を裁判所に提示。誤認逮捕だとの説明を受けた判事は、リー・ブラウンさんの即時釈放を命じた。

釈放後、逮捕時のニール・ブラウン容疑者の写真を調べたリー・ブラウンさんは、自分と似ても似つかない人物だったことを知り愕然(がくぜん)とする。CNNの取材に答え、「怒りがわき、動揺し、傷ついた」と語った。

元公選弁護人で現在は米自由人権協会(ACLU)のネバダ州支部で働くクリストファー・ピーターソン氏は、システム全体がリー・ブラウンさんに不利益をもたらしたと指摘。令状の内容の確認時、ヘンダーソンの拘置施設での登録時、同施設で人違いだと訴えた時、別の拘置施設への移送時、移送先施設での登録時、裁判への出廷準備時のすべてで人違いに気づく機会があったはずだが見過ごされたと苦言を呈した。

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