トランプ大統領、「宇宙軍」創設を命令 11番目の統合軍に

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トランプ大統領が「宇宙軍」の創設を指示した/Getty Images

トランプ大統領が「宇宙軍」の創設を指示した/Getty Images

ワシントン(CNN) トランプ米大統領は23日までに、米国防総省に11番目の統合軍として「宇宙軍」の創設を命じた。

宇宙軍は中東地域を担当する中央軍や精鋭の特殊作戦部隊を運用する特殊作戦軍などと同格で、宇宙空間での軍事作戦を統括する権限が付与される。

トランプ氏はマティス米国防長官に宛てた大統領令で、米連邦上院議会での承認が必要な宇宙軍の正副司令官の候補者も推薦するよう指示した。トランプ政権は、統合軍としての宇宙軍を将来的には陸海空各軍などと並ぶ軍種へ昇格させることを想定している。

ホワイトハウスによると、統合軍としての宇宙軍は宇宙での作戦強化や単一の中枢組織による宇宙での作戦の統合化などの責務を担う。

ペンス米副大統領は先に、米フロリダ州のケネディ宇宙センターで演説し、トランプ大統領は近く、6つ目の軍種としての宇宙軍結成への計画や時間的な予定表に触れた新たな宇宙政策に署名するとの見通しを示していた。

「2020年中に宇宙軍を誕生させる」ために、連邦議会で共和、民主両党指導者と協議しているとも説明。宇宙空間における軍事能力の優れた担い手だった空軍が提供出来る土台を活用し、全ての部門から宇宙の専門家を集めてさらなる能力の構築を進めるとした。

米国防総省は今年8月の報告書で、統合軍としての宇宙軍は政策上の基本原則、戦術や技術などを重視しながら、「宇宙での戦闘能力の向上や進化」を目指すと指摘。海軍や陸軍の特殊作戦部隊を抱える特殊作戦軍との類似性にも言及した。ペンス副大統領は同月に国防総省を訪問した際、宇宙軍の司令官は海軍将官になるとも述べていた。

CNNの取材に応じた複数の国防総省当局者によると、マティス長官は上下両院の軍事委員会に書簡を送り、2018年の国防権限法に含まれていた統合軍としての宇宙軍を戦略核兵器を一元運用する戦略軍の下部部門と位置付ける規定の廃棄を要請する見通し。トランプ氏の今回の発表は宇宙軍をいきなり戦略軍と同格に押し上げていた。

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