米カリフォルニア州、新築住宅に太陽光パネル義務付けの動き

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新しい基準が導入されれば新築の住宅には太陽光パネルの設置が求められることになる

新しい基準が導入されれば新築の住宅には太陽光パネルの設置が求められることになる

(CNN) 米カリフォルニア州で全ての新築住宅に太陽光パネルの設置を義務付ける動きが進んでいる。同州エネルギー委員会(CEC)では9日、パネル設置を含む省エネ基準の導入に向けた採決が行われる。

CECによると、新たに導入されるのは「財布と環境の両方に優しい」基準。2016年に設定された現行の基準に比べ、エネルギー消費量が半減する。これによって削減できる温室効果ガス排出量は、車11万5000台分に相当するという。

パネル設置の対象となるのは、2020年1月1日の時点で建築中か、それ以降に建築される全ての住宅。同州のサンフランシスコなど一部の都市はすでに似たような条例を制定しているが、州として設置を義務付ける例は全米で初めてだ。

これに対して一部では、住宅1棟当たり9500ドル(約104万円)前後とされる設置費用の負担を懸念する声も上がっている。

貧困層への住宅供給に取り組む国際NGO、ハビタット・フォー・ヒューマニティーの同州サクラメント支部は、民間からの寄付で毎年8~10棟の住宅を建てている。パネル設置が義務付けられれば、年間8万~10万ドルの追加費用がかかる計算だ。

一方、CECは「長い目でみれば家計の節約になる」と強調する。太陽光パネルを設置することで30年ローンの返済額が月々40ドル増えるとしても、冷暖房や照明にかかる電気代を月に80ドルずつ節約できるからだという。初期投資に抵抗があるなら、パネルを低料金でリースするという選択肢もある。

新基準の導入がCECで可決された場合、同州建築基準委員会(CBSC)が今年中に最終的な判断を下すことになっている。

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