韓国が定めたキムチの中国語表記、再び「文化戦争」の火種に

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昨年11月の催しで、たくさんのキムチが作られる様子/Jun Michael Park/The New York Times/Redux

昨年11月の催しで、たくさんのキムチが作られる様子/Jun Michael Park/The New York Times/Redux

韓国ではキムチは100種類以上の漬物の総称だが、通常は赤唐辛子やニンニク、ショウガ、魚介塩辛などで味付けした発酵白菜を指す。

一方、中国語においてパオツァイは文字通りには「漬けた野菜」を意味する。漬物は通常、キャベツからニンジンに至る様々な野菜を塩水に漬けて作ることが多いためだ。

両者には一定の類似性があるため、キムチは中国ではしばしば「韓国泡菜(ハングオパオツァイ)」と呼ばれる。

韓国が辛奇(シンチ)をキムチの中国語名にしようとするのは今回が初めてではない。

韓国農業当局は2013年、海外や国内の市場で中国製キムチが増えたのを受け、新名称採用を働きかけた。

しかし、13年に新名称に関する公式発表が行われると、すぐさま反発の声が噴出。辛奇(シンチ)は中国であまりに不評だったため、泡菜(パオツァイ)という従来の訳語が復活した。

一方で韓国は同年、キムチ作りなどの伝統を意味する「キムジャン」をユネスコ無形文化遺産に登録することに成功し、キムチ作りは誇るべき「韓国の文化的シンボル」となった。

しかし20年11月、中国は四川泡菜(パオツァイ)について国際標準化機構(ISO)の認定を取得。中国紙の環球時報に掲載された記事では、「四川泡菜は(泡菜業界の)国際標準になった」と宣言した。

韓国のネットユーザーやメディアは感心せず、この報道をキムチと韓国文化を「盗む」試みと呼んだ。

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