米ハイテク大手が女性起用を加速 多様な人材の確保図る

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グーグルが5月に開催した開発者会議の女性参加者たち=Google

グーグルが5月に開催した開発者会議の女性参加者たち=Google

サンフランシスコ(CNNMoney) IT業界のカンファレンスではトイレの写真がよく冗談のネタにされる。男性用トイレには長蛇の列ができていて、女性用トイレはガラガラという写真だ。

米マイクロソフトやグーグル、そしてアップルは、その女性用トイレの行列を少し長くする取り組みに力を入れている。

各社が開く開発者会議の参加者は、男性、白人、アジア系が圧倒的に多い。特に幹部クラスは女性の不在が際立っている。

このイメージの変革にまず乗り出したのはマイクロソフトだった。4月に開かれた同社の開発者会議では、基調講演に3人の女性が登場。続いてグーグルも5月の会議の基調講演に女性3人を起用した。

そして8日に開かれたアップルの開発者会議「WWDC」。競合2社よりはまだ1人少ないものの、「アップルペイ」担当副社長のジェニファー・ベイリー氏、製品マーケティング担当副社長のスーザン・プレスコット氏という女性幹部2人が基調講演に登場した。

グーグルやアップルは、イベントへの女性の参加者を増やすことにも力を入れている。

グーグルでは女性活用プロジェクトを推進するナタリー・ビラロボス氏の尽力で、開発者会議「I/O」の参加者に占める女性の割合が3年前の16%から今年は25%に増えた。会場では無料の託児サービスや母親のための部屋も用意した。

アップルがWWDC参加者350人に提供した奨学金の対象者は女性が多数を占める。グーグルは女性参加者のために2万ドル(約250万円)の旅費を用意して参加費も無料とした。

こうした取り組みは会社の宣伝になるだけではなく、事業の運営そのものにも寄与する。企業では人材の多様性が増すほど革新性も高くなることが、各種の研究で実証されているからだ。

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