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英画家ホックニーの代表作が競売へ、予想落札価格は90億円

プールサイドをモチーフにしたホックニーの代表作が競売へ

プールサイドをモチーフにしたホックニーの代表作が競売へ/Courtesy Christie's

英国の画家デービッド・ホックニーの著名な絵画「Portrait of an Artist(Pool with Two Figures)」が、11月開催予定のオークションに出品されることが14日までに分かった。予想落札価格は8000万ドル(約90億円)と、存命のアーティストの作品としては最高額となる可能性がある。

存命のアーティストの作品のうち、これまで最も高値で落札されたのは、2013年のオークションで5840万ドルを付けたジェフ・クーンズ作の「バルーン・ドッグ」。

今回のオークションを運営するクリスティーズで戦後とコンテンポラリーの芸術作品を統括するアレックス・ロッタ―氏は1972年に描かれた「Portrait of~」について、「現代における偉大な傑作の1つ」と評価。「ホックニーの画家としての素晴らしさを余すところなく表現している。それは理想化されたプールサイドの風景のモチーフと、人間関係に内在するとてつもない複雑さとに要約できる」と説明した。

現在81歳のホックニーは、世界で最も人気のあるアーティストの一人と目されている。2017年から18年にかけて英テート・モダンなどで開かれた回顧展は、100万人をゆうに超える来場者を記録した。ホックニー作品のこれまでの最高落札価格は2850万ドル。

今回出品される作品はこれまで個人が所有していたが、クリスティーズは出品者の身元を明らかにしていない。

同作品はプールの縁にたたずんで水面を見下ろす若い男性と、顔を下に向けて水の中で泳ぐ人物を描いている。泳ぐ人物はホックニーの元恋人で芸術家のピーター・シュレシンジャーを基に描かれているが、シュレシンジャーとはその1年前に別れている経緯があった。

11月15日のオークションに先駆け香港、ロンドン、ロサンゼルスで展示会が開かれる予定だ。

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