米テニス専門チャンネル、解説者を無期限降板 女子選手の額へのコメントで

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バルボラ・クレイチコバ選手(チェコ)/Clive Brunskill/Getty Images

バルボラ・クレイチコバ選手(チェコ)/Clive Brunskill/Getty Images

(CNN) 米テニス専門チャンネルのテニス・チャンネルはこのほど、女子のウィンブルドン王者バルボラ・クレイチコバ選手(チェコ)について軽蔑的なコメントを発したとして、解説者1人を無期限で降板させた。

当該のコメントは8日、サウジアラビアのリヤドで開催されたWTAファイナルズの放送準備中に米国人ジャーナリスト、ジョン・ウェルサイム氏が発した。クレイチコバ選手の額についての発言だったという。

ウェルサイム氏は自身のコメントを「深く悔やんでいる」とし、クレイチコバ選手に連絡を取って謝罪したと明らかにした。

またX(旧ツイッター)にもコメントを謝罪する内容を投稿した。

クレイチコバ選手はXで、自身のプレーではなく外見に注目するコメントが発せられたと示唆。「競技に打ち込む一人のアスリートとして、この種のプロ意識にかけたコメントには失望させられた」と心情を吐露した。

その上で、こうしたことが起きるのはスポーツ界で初めてではないとし、これまでは自ら声を上げることはあまりなかったものの、今後はスポーツメディアに対しても選手への敬意とプロ意識を求める必要があるとの認識を表明した。

9日の声明でウェルサイム氏は、自身のコメントについて「内輪でのリハーサル」中に出たものだが、「うっかり」生放送で流れてしまったと説明した。

当時ウェルサイム氏はズームで番組に出演。リハーサル中に大会出場選手の画像を眺めていたところ、クレイチコバ選手の画像は額が誇張された角度で写っていたという。

その直後、ズームに登場した自身の映像もカメラの角度上、同選手の画像同様に額が誇張された状態で映った。それについて冗談を言ったところ制御室のスタッフが同意したため、さらにからかい半分の言葉を返したという。ごく内輪でのやり取りだったが、その部分だけが意図せず、また前後の脈絡もなく放送で流れてしまったとした。

ウェルサイム氏はプロ意識にかける行為だったと責任を認め、謝罪した。

テニス・チャンネルも9日の声明で、クレイチコバ選手への謝罪を表明した。

クレイチコバ選手は現在女子の世界ランク10位で、四大大会を2度制した実績を持つ。WTAファイナルズでは準決勝で中国の鄭欽文選手に敗れた。

CNNはクレイチコバ選手、ウェルサイム氏、テニス・チャンネルにさらに詳しいコメントを求めている。

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