女性にも自分らしい生き方を レスリングで人生を切り開くインドの少女たち

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練習場で組み合う生徒たち。「アルティウス」には20人以上の生徒が在籍する/Anushree Fadnavis/Reuters

練習場で組み合う生徒たち。「アルティウス」には20人以上の生徒が在籍する/Anushree Fadnavis/Reuters

ファドナビス氏は「強靭(きょうじん)な体力が要求されるレスリングという競技のために自らを鍛える少女たちの気概と決意に驚かされた」と述べ、さらに次のように続けた。

「また、村に住む親たちが、自分の娘を遠くの寄宿学校に入れたいと考えるようになったということは、時代が変わり、スポーツ、そして何より女性に対する社会の考え方が変わってきている証拠だ」

生徒たちは、日曜日を除き、毎朝4時に起床し、朝の日課や練習を行う。また練習をしていない時は、学問の授業に出席する。食事の準備も生徒が率先して行うことが多い。

これらの責任は、生徒全員が受け入れている。彼らは自立して生活する術を学んでおり、人生の選択権は自分たちにあると感じている。

「ハリヤナの村の女性たちは、人生における自己決定権がほとんどないか皆無だ。そのため、家族、特に男性への依存度が非常に高い」とファドナビス氏は言う。

レスリングの試合の合間、逆立ちの姿勢を維持/Anushree Fadnavis/Reuters
レスリングの試合の合間、逆立ちの姿勢を維持/Anushree Fadnavis/Reuters

生徒たちが得る自信と技能は、他の生徒たちにも刺激になっている。少女時代にアルティウスで練習を積み、現在は同校でコーチを務めるソヌ・カリラマン氏も同校の生徒から刺激を受けた一人だ。

カリラマン氏は子どもの頃、職場の農場に向かう途中、アルティウスの生徒たちがレスリングの大会に向かう姿を目撃し、その瞬間、目の前に新しい世界が広がったという。カリラマン氏はすぐに学校に問い合わせ、入学手続きを済ませた。

その数年後、カリラマン氏はレスリングの大会に出場するために、生まれて初めて海外に渡航した。

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