ドイツ与党、難民受け入れ上限設定で合意 年間20万人

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2015年に100万人を超える難民がドイツに流入し、ゼーホーファー氏はメルケル首相を強く批判していた

2015年に100万人を超える難民がドイツに流入し、ゼーホーファー氏はメルケル首相を強く批判していた

(CNN) ドイツの与党・キリスト教民主同盟(CDU)を率いるメルケル首相は9日、記者会見で、難民受け入れ数の上限を年間20万人とすることを目指す方針で姉妹政党のキリスト教社会同盟(CSU)と合意したと発表した。メルケル首相はこれまで、受け入れ数に上限を設けることを拒んでいたが、大きく路線転換した形だ。

CSUのゼーホーファー党首との共同記者会見で明らかにした。メルケル氏とゼーホーファー氏はこの会見に先立つ協議で、2週間前の総選挙の結果が思わしくなかったことを受け、一連の問題をめぐる両党の妥協点を探っていた。

両党は協議の中で、ドイツに到着する難民の数を年間20万人に制限することを目指す方針で合意した。

ゼーホーファー氏はこうした政策を再三にわたり要求していたものの、メルケル氏は一貫して拒否。7月には、「上限設定の問題に関する私の立場は明快だ」「これを受け入れるつもりはない」と述べていた。

メルケル氏は9日、「妥協点を見いだせたことをうれしく思う」と発言。今回の合意について、来週から始まる連立協議に向けた「非常に良い出発点だ」と評した。

両氏は会見で、20万人という数字を柔軟に運用する方針を強調した。緊急時には連邦議会が、数字を増減させる決定を下すことができる。また、亡命申請を行う根本的な権利は保障され、受け入れ数が上限に達した後でも国境で追い返されることはないという。

ドイツでは2015年、メルケル氏が移民受け入れに前向きな政策を取ったことを受け、100万人以上の難民が流入。移民や社会統合に関する国民的な議論が勃発していた。

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