世界の樹種の3分の1が絶滅の危機、IUCNのレッドリストで明らかに
また、同氏は「木は生命のバロメーターだ」とも述べている。樹木は人間が呼吸する酸素を生成し、野生動物に食料と隠れる場所を提供し、先住民族に薬と栄養を与え、大気から炭素を吸収する。
危機にひんしている樹木はフィジー、キューバ、マダガスカルなどの島々で最も多くみられる。アマゾン熱帯雨林のある南米では、評価された1万3668種のうち3356種が作物栽培や牧畜のための森林伐採により危機にさらされている。
レッドリストは、絶滅危惧種と絶滅に関する最も包括的な世界的情報源と考えられている。この指標は、「低懸念」「準絶滅危惧」「危急」「危機」「深刻な危機」「絶滅」などのカテゴリーに種を分類している。これらの分類は、種の個体数、分布、生息地の喪失のほか、気候危機などの脅威に基づいている。
絶滅危惧種としてリストに掲載されることは、政府や団体に対し、絶滅を防ぐために緊急の保護活動を行うよう呼び掛ける深刻な警告を意味する。