今年2月の世界気温、観測史上最高 9カ月連続で月間最高を更新
(CNN) 今年2月の世界気温は2月としては観測史上最高だったことが、欧州連合(EU)の気象情報機関「コペルニクス気候変動サービス」の新たなデータから明らかになった。月間気温が観測史上最高を更新するのは9カ月連続。
コペルニクスによると、今年2月の気温は産業革命前の2月の平均気温を1.77度上回った。2月までの過去12カ月の気温も産業革命前の水準より1.56度高く、観測史上最高になった。
人為的な地球温暖化による長期的な影響に、自然な気候変動であるエルニーニョ現象が拍車を掛ける中、またしても気候変動の厳しい節目を迎えた形だ。
スモークハウスクリーク火災により全焼した家屋=3日、米テキサス州スティネット近郊/Scott Olson/Getty Images via CNN Newsource
コペルニクスのディレクター、カルロ・ボンテンポ氏は「過去数カ月にわたって記録更新が続いていたところに2月が加わった。目を見張ることのように思われるかもしれないが、それほど驚きはない。気候温暖化が続けば、必然的に新たな異常気温につながるからだ」と指摘する。
コペルニクスの分析によると、特に2月前半の世界気温が「極めて高かった」という。2月8日~11日は4日連続で産業革命前の同じ日より2度高い気温になった。
地球温暖化を産業革命前に比べ2度未満に抑えるという目標は、ほぼ全ての国が署名した2015年パリ協定の柱だった。研究者の間では長期的な温暖化の方を懸念する声が大きいが、最近の一時的な記録更新は温暖化が加速していることの明白で憂慮すべき兆候といえる。