看護師の姉のために1700キロ走行、N95マスク届ける 米

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遠くで働く看護師の姉の下に箱入りのN95マスクを直接届けたヤイカジさん(左)/Courtesy Joshua Yajcaji

遠くで働く看護師の姉の下に箱入りのN95マスクを直接届けたヤイカジさん(左)/Courtesy Joshua Yajcaji

(CNN) マスク不足に直面している病院で働く看護師の姉のために、弟が往復1060マイル(約1700キロ)を車で走行して395枚の医療用マスク「N95」を届ける出来事があった。

アレクシス・シュルマンさん(34)は医療従事者として新型コロナウイルス対応の最前線で働いている。多くの病院と同じようにシュルマンさんや同僚に提供される保護具の量に余裕はない。

弟のジョシュア・ヤイカジさん(30)は助けたいと思い、シュルマンさんが働いているノースカロライナ州ハイポイントの医療施設にマスクを届けられるよう、勤務先のビビント・ソーラーに働きかけた。

今回のマスクは当初、ビビント・ソーラーの従業員を保護するために購入された。しかし、その後、ソーラーパネルの設置をする作業員を保護するには簡単なフェースガードで十分だということがわかった。そこで、同社はマスクをより必要とされる先に寄付することを決めたという。

宅配業者を利用すれば素早く簡単だったが、ヤイカジさんは「何年も姉の顔を見ていなかったから」と振り返る。2人をつなぐなにかを自分が直接持っていくことで「いつだってそばにいる」ということを伝えたかったと語った。

7日午前3時に友人とともにニュージャージー州を出発し、ノールカロライナ州へ向けて530マイルを走破した。

感染しない距離を保つ疑似的なハグをかわすシュルマンさんとヤイカジさん/Courtesy Joshua Yajcaji
感染しない距離を保つ疑似的なハグをかわすシュルマンさんとヤイカジさん/Courtesy Joshua Yajcaji

シュルマンさんはCNNの取材に対し、「驚かなかった。弟にとってはいつものこと。面倒をみる相手にすべてを与えてしまう」と語った。今回受け取ったマスクで数週間は十分に身を守れるという。

ヤイカジさんがマスクの入った箱を手渡した後、2人は互いに感染しない距離を保ったままの疑似的なハグをかわした。

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