7.4キロの腎臓を摘出、嚢胞で肥大化 インド

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インドで摘出された肥大化した腎臓/Rare Shot/Barcroft Media via Getty Images

インドで摘出された肥大化した腎臓/Rare Shot/Barcroft Media via Getty Images

(CNN) インドでこのほど、嚢胞(のうほう)ができたために極度に肥大化した腎臓を医師が摘出する出来事があった。摘出された腎臓の重さは新生児2人分に相当する7.4キロ。同国で摘出された腎臓としては最も重いと見られており、世界でも3番目の重さだという。

患者は首都ニューデリー出身の56歳の男性で、常染色体優性多発性嚢胞腎(ADPKD)と呼ばれる遺伝性の病気を患っていた。ADPKDにかかると腎臓に嚢胞ができ、それらが増えて大きくなることで腎機能が低下する。

手術はニューデリーの病院で、先月の終わりごろ行われた。およそ2時間の手術のうち、腎臓の摘出には30分かかった。

手術を担当した泌尿器科の専門医、サチン・カトゥリア博士は摘出された腎臓について、自身が目にした中で最も大きいとしたうえで「我々の知見に基づくなら、これまで摘出された腎臓で3番目に重い」と語った。過去には米国で9キロ、オランダで8.7キロの腎臓が摘出された事例があるという。

今回、カトゥリア博士らは、患者が激しい痛みと腎機能の低下を訴えたことで手術に踏み切った。同博士は「患者の腎臓にできた嚢胞は多量の出血を起こす恐れがあった」「患者は呼吸も困難な状態だった。肥大化した腎臓が他の臓器を圧迫していたからだ」と説明した。

英国の国民医療サービス機関NHSによると、ADPKD患者の40~50%は60歳になるまでに腎不全にかかり、透析療法や腎臓移植が必要になる。

手術を受けた男性のその後の経過は良好で、すでに退院している。現在は透析療法を受けながら、腎臓の移植を待っているという。

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