消えた古代文明の遺跡か、ホンジュラスの密林で発見
(CNN) 中米ホンジュラスの密林の中で、消えた古代文明が残したと思われる遺跡が見つかった。探検隊に同行取材した米誌ナショナルジオグラフィックが伝えた。
同誌によると、調査団は同国モスキティア地域の伝説に出てくる「白い都市」または「猿の神の都市」と呼ばれる古代都市を探していた。
LIDARという光検出技術を使った調査で熱帯雨林に覆われた人工構造物のようなものが見つかったことから、米国とホンジュラスの考古学者や専門家でつくる探検隊が現地に向かった。一行にはホンジュラス特殊部隊が護衛に付いたという。
調査の結果、土でできたピラミッドや、埋葬の供え物とみられる石像群などが見つかった。ホンジュラス人類学歴史学研究所(IHAH)の専門家によると、遺跡は紀元1000~1400年ごろのものと推定される。
付近には有名な古代マヤ文明の遺跡がある。しかし今回調査した文明はほとんど存在が知られておらず、名前さえ付いていない。
探検隊はまだ遺跡の発掘は行わず、略奪を防ぐため発見場所も伏せている。しかし畜産農場のための違法な伐採が数十キロ以内にまで迫っており、遺跡が危険にさらされる恐れもあるという。
IHAHの局長は、対策を講じなければ森林や渓谷が8年以内に消滅する可能性もあると指摘、「ホンジュラス政府は同地の保護に尽力するが、政府には予算がない。緊急に国際的な支援が必要だ」と訴えている。