ガザ中部の避難所に空爆、国連職員含む18人死亡
(CNN) パレスチナ自治区ガザ地区中部ヌセイラト難民キャンプで11日、学校を改装した国連の避難所がイスラエルの空爆を受け、国連職員を含む少なくとも18人が死亡、44人が負傷した。ガザの民間防衛隊と病院関係者が明らかにした。
国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)はX(旧ツイッター)に、ヌセイラトの学校とその周辺に2回の空爆があり、同機関職員6人が死亡したと投稿。同機関の職員が一度に死亡した人数として最多となった。
イスラエル国防軍(IDF)は、空軍が学校敷地内で活動する「テロリストに対して正確な攻撃を実施した」ことを確認した。学校は「イスラム組織ハマスのテロリストがIDF部隊とイスラエルに対するテロ攻撃を計画し実行するために使用されていた」と主張した。
IDFは民間人に危害を加えるリスクを軽減するため多くの措置を講じたとし、これはハマスが国際法に違反して民間インフラを組織的に悪用している新たな事例だと非難した。
攻撃の標的はUNRWAのジャウニ施設だった。この施設は昨年10月以降、学校としては機能しておらず、女性や子どもを含む避難民約1万2000人が避難しているという。
UNRWAと民間防衛隊によると、この学校が攻撃されたのは昨年10月7日以降、5回目。
捜索活動は続いており、負傷者の中には子どもや女性も含まれているという。
UNRWAのラザリーニ事務局長はXに「この戦闘が始まって以来、少なくとも220人のUNRWA職員がガザで死亡した」「不処罰が長く続くほど、国際人道法やジュネーブ条約は形骸化していく」と投稿した。
「ここにいる全員が民間人だ」
現場の映像には建物の周りに散らばったがれきや地面の血痕が映っていた。教室らしき場所には穴があき、がれきの中には缶詰や避難していたパレスチナ人のほこりまみれの所持品がある。
ある人物は、学校の破壊された部屋は避難したパレスチナ人のための食料を保管するために使われていたと語った。「ここで働いていた人たちは支援を行っていた。ここに抵抗勢力はいないし、学校に立ち入る人もいない。周りを見渡してもすべて食料援助(のための場所)だ」
この人物はさらに「援助物資を配布していた人たち、民間人が死んだ。私たちはみなここで死にゆく民間人だ」と続けた。