香港民主活動家14人に有罪判決、国安法に基づく逮捕から1240日
香港(CNN) 香港の民主化運動を率いた活動家や政治家14人が30日、政権転覆の共謀罪で有罪判決を言い渡された。
14人は、2020年の香港立法会(議会)に立候補すべき候補者を決める非公式の予備選にかかわったとして罪に問われた。
有罪を言い渡されたのは、「香港47」と呼ばれる民主派47被告のうちの14人。大規模な反政府デモを受けて中国政府が制定させた香港国家安全維持法に基づき起訴され、47人のほとんどは起訴内容を認めた。
しかし16人は争う姿勢を示し、1年以上にわたる裁判が続いていた。うち2人は30日に無罪を言い渡された。
活動家に対する有罪判決は、国家安全維持法が香港の政治情勢を一変させた現実を物語る。かつて認められていた民主派は壊滅状態となり、反対勢力は実質的にかき消された。
2020年に国家安全維持法が施行されて以来、市民団体は解散させられ、独立系メディアは閉鎖された。香港立法会は中国政府寄りの議員のみで構成され、民主活動家はほとんどが投獄されるか海外に亡命している。
香港47の活動家は1240日前の2021年1月6日に一斉逮捕され、ほとんどが3年以上勾留されている。
30日に有罪を言い渡された14人のうち、元ジャーナリストの何桂藍氏(33)は、地下鉄駅構内で民主化デモ参加者が襲撃される様子をライブ中継したことで知られる。元議員の梁国雄氏(67)は、かつての英国の植民地支配に反対して議員になった左派の活動家だった。
45人の刑期は後日言い渡される予定で、終身刑を言い渡される可能性もある。