印ウッタルプラデシュ州高裁、イスラム神学校を事実上禁止に

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印シュリーナガルのイスラム神学校(マドラサ)で聖典コーランを読む生徒ら/Faisal Bashir/SOPA Images/SIPA/AP

印シュリーナガルのイスラム神学校(マドラサ)で聖典コーランを読む生徒ら/Faisal Bashir/SOPA Images/SIPA/AP

ニューデリー(CNN) インド・ウッタルプラデシュ州の高等裁判所が、イスラム神学校(マドラサ)を管理する法律について違憲の判断を下し、イスラム神学校を事実上禁止したことがわかった。世界最大の民主主義国家であるインドでは、宗教の違いによって政治がさらに分極化する可能性のある総選挙を数週間後に控えている。

CNNが入手した裁判所命令によれば、同州高裁は22日、2004年に制定されたイスラム神学校に関する法律を違憲と宣言。州政府に対してはイスラム神学校に在籍している生徒を他の主流派の学校に転校させるよう指示を出した。

高裁は、04年の法律について、インド憲法の基本構造の一部である世俗主義の原則に違反していると判断した。

イスラム神学校は、数学や科学などの一般的な科目とともに、イスラム教の聖典コーランやイスラムの歴史についても教えている。

ヒンドゥー教の信者の一部も、一般的な科目とともに古代の経典を生徒に学ばせる教育機関に子どもを通わせている。

今回の判決は最高裁に控訴することができる。

インドの直近の国政調査のデータによれば、ウッタルプラデシュ州の人口は約2億人で、そのうちの約20%がイスラム教徒。

モディ首相率いる与党・インド人民党(BJP)はこの10年間、イスラム教徒を差別して疎外するとして物議を醸す法律を可決し、注目を集めている。

ロイター通信は、同州のイスラム神学校理事会幹部の話を引用し、今回の判決が2万5000カ所のイスラム神学校の270万人の生徒と1万人の教師に影響を与えると伝えた。

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