墜落の最後の瞬間を撮影か　イエティ機乗客のライブ中継動画、ネット上で拡散

（ＣＮＮ） ネパールで起きたイエティ航空の旅客機墜落事故で、機内の最後の瞬間を映したとされるフェイスブックのライブ中継動画がネット上に出回っている。現場では１７日も捜索活動が続けられた。

乗客乗員７２人を乗せたイエティ航空６９１便は１５日、首都カトマンズからヒマラヤ登山の玄関口ポカラへ向かう途中で墜落。これまでに１人を除く全員の遺体が回収された。

地元当局者は１７日、残る１人の捜索活動が続けられていると語った。

ネット上に出回ったのは同便に搭乗していた乗客の男性が機内からライブ中継していたものとされ、窓の外に翼が見えて、機体が左に大きく傾く場面で始まっている。

危険が差し迫っているとは知らない様子の撮影者の男性が、カメラを自分に向けて微笑む場面もある。背後では乗客がヒンディー語やパンジャブ語で楽しそうに談笑を交わし、眼下の湖に「あの水の量を見て。すごいね」と話す声も聞こえていた。

機内は落ち着いた様子で、乗員も緊急事態を告げていなかったが、その直後、悲鳴が聞こえて画面が突然揺れ始める。カメラは焦点が合わなくなって閃光（せんこう）や大きな物音のみをとらえ、炎が上がる場面で映像は終わった。

ＣＮＮはこの動画について、位置情報や同便の飛行計画書、イエティ航空の公式サイトに掲載された情報に基づき検証を行った。

撮影者とされる男性の名は同便の乗客名簿に記載されており、座席の位置は機内から撮影された映像の内容と一致していた。

インドにいる友人は、動画に映っているのがこの男性だったことを確認。両親と話をしたという地元当局者も、男性が同便に搭乗してこの動画を撮影していたことを確認した。