インドと中国が国境地帯で衝突、ほぼ2年ぶり

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中国との境界に位置する実効支配線近くの道を走るインド軍のトラック/Money Sharma/AFP/Getty Images

中国との境界に位置する実効支配線近くの道を走るインド軍のトラック/Money Sharma/AFP/Getty Images

(CNN) インド国防省によると、中国と国境を争うヒマラヤ地方の係争地で両国の軍が衝突し、双方の兵士らが軽傷を負った。

衝突は9日、インド北東部アルナチャルプラデシュ州で発生した。

CNNが入手したインド国防省の声明によると、中国人民解放軍(PLA)の部隊が実効支配線(LAC)に「接触」したため、インド陸軍の部隊が「断固とした」対応を取った。その後、双方ともただちに現場から退去し、定められた手順に沿って司令官同士の会合を開いたという。

中国はこの件について正式なコメントを出していない。

インドと中国の間では、全長3379キロの国境をめぐる紛争が続いている。1962年の紛争でLACが設定されたものの、詳しい位置では合意に至らず、互いに相手が境界を越えたり、領土の拡張を図ったりしているとの主張を繰り返してきた。

2020年6月の衝突ではインド側で少なくとも20人、中国側で4人の兵士が死亡。インド軍によると、昨年1月にも衝突が起きていた。

インドのモディ首相と中国の習近平(シーチンピン)国家主席はともに9月にウズベキスタンでの首脳会議、先月バリ島での主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)に出席したが、一対一では会談していない。

中国の外務省は先月30日、インド軍が北部ウッタラカンド州で実施した米軍との合同軍事演習を批判した。中国は近年、米印の接近や、両国に日本、オーストラリアを加えた4カ国による枠組み「クアッド」の安全保障対話に対する警戒感を強めている。

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