ミャンマーとバングラ、ロヒンギャ難民帰還で合意 詳細未発表

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「最悪級の残虐行為」、生き残ったロヒンギャが証言

(CNN) ミャンマーの少数派イスラム教徒ロヒンギャが西部ラカイン州から隣国バングラデシュに大量に避難している問題で、両国がロヒンギャ難民の帰還に関する覚書に署名したことが分かった。ミャンマーの事実上の指導者、アウンサンスーチー国家顧問の報道官が23日に明らかにした。

ラカイン州では8月25日、ミャンマー軍と武装勢力の間で新たに衝突が勃発。これ以来、推定61万5000人のロヒンギャ難民が国境を越えバングラデシュに避難している。

具体的な合意内容や、どのような状況下でロヒンギャの帰還が行われるのかなど、今回の合意に関する公式の詳細情報は現時点で明らかにされていない。

スーチー氏の報道官の声明では、署名が行われたことを確認したものの、今回の合意については「両国にとってウィンウィンの状況」になったと述べるにとどめた。

欧州に拠点を置くロヒンギャの活動家はCNNに、「市民権や基本的な権利が保障されない限り」、バングラデシュはミャンマーに難民らを送り返すべきではないと強調。こうした難民の送還方法などに関し明確な方針を見いだすことはできなかったと述べた。

ラカイン州を逃れたロヒンギャは、大量殺人や強姦に加え、破壊行為が広範に及んでいる状況について証言している。実際に起きた事態を踏まえると、避難を余儀なくされたロヒンギャのうちどれだけの人数がミャンマー帰国を望むのかは不明だ。

ティラーソン米国務長官は22日、ミャンマー当局がロヒンギャに対し取ってきた行為は明らかに「民族浄化」に当たるとの見方を示した。一方、ミャンマー軍は、ロヒンギャへの対応が不適切なものであることを再三否定している。

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