メキシコでの手術後に真菌性髄膜炎を発症か 米で1人死亡、4人入院

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米テキサス州ブラウンズビル(手前)とメキシコのマタモロスを隔てる国境フェンス=2021年3月15日、米テキサス州ブラウンズビル/Chandan Khanna/AFP/Getty Images

米テキサス州ブラウンズビル(手前)とメキシコのマタモロスを隔てる国境フェンス=2021年3月15日、米テキサス州ブラウンズビル/Chandan Khanna/AFP/Getty Images

(CNN) 米テキサス州の保健当局によると、同州から国境を越えて、メキシコ側の都市マタモロスで手術を受けた5人が真菌性髄膜炎とみられる症状を発症し、1人が死亡、4人が入院している。

米疾病対策センター(CDC)はこれを受け、マタモロスで行われる一部の手術について、予約をキャンセルするよう勧告を出した。当局は5人の症例の間に関連があるかどうか、ほかに感染者はいないかどうかを調べている。

CDCは17日に発表した勧告の中で、発生の原因となっている微生物は不明だが、少なくとも1人の患者の脳脊髄(せきずい)液のバイオマーカーから真菌の病因が疑われると伝えている。

5人の手術にはいずれも、背中から注射する「硬膜外麻酔」が使われた。患者の年齢は30~50代で、術後3日から6週間で髄膜炎の症状が出た。

州当局とCDCは、今年マタモロスで硬膜外麻酔を受けた人々は体調に注意して、真菌感染症のリスクを医師に伝え、発熱や頭痛、吐き気、意識障害、光過敏など髄膜炎の症状が出た場合は受診を急ぐよう呼び掛けている。髄膜炎は特に細菌や真菌が原因の場合、早く治療しなければ命にかかわる危険性もある。ただし、真菌感染症は人から人にはうつらない。

米国では近年、歯科治療や美容整形手術、不妊治療などを、格安で待ち時間も短いメキシコなどで受ける「メディカルツーリズム(医療観光)」の人気が高まっている。これに対してCDCは、医療処置はどこで受けてもリスクや合併症の可能性があると指摘し、注意を呼び掛けている。

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