ウクライナ軍、創意に富む防空戦術を駆使 米国が評価

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米国から支援の一環として送られた対戦車ミサイルの荷下ろしをするウクライナ軍の兵士/Efrem Lukatsky/AP

米国から支援の一環として送られた対戦車ミサイルの荷下ろしをするウクライナ軍の兵士/Efrem Lukatsky/AP

(CNN) 米国防総省高官は11日、ロシア軍の侵攻に対するウクライナ軍の抗戦について残存している空軍戦力の活用方法などで非常に創意に富んだ戦術をこれまで見せつけていると評価した。

同国空軍の出動可能な戦闘機は残り約56機。侵攻前に保持していた固定翼の戦力の約80%に減じた。ただ、これら戦闘機に大きく頼ってはおらず、ドローン(無人機)や地対空ミサイルを使い回してロシア空軍機に効果的に立ち向かっているとした。

戦闘機の出撃回数はウクライナ軍が1日あたり約5~10回。ロシア軍は約200回となっている。

使える手段を非常に創造的に駆使しており、ロシアの空軍力への優れた防御力を示していると指摘。安価に調達でき、レーダーに捕捉(ほそく)出来ない高度の飛行が可能なドローンをうまく活用しているとした。

機転が利く戦術でもあり、特にロシア軍の地上部隊に対して大きな戦果が出ているとした。

地対空ミサイルの攻撃も同様とし、撃ち込む標的の選び方も慎重と説明。これらミサイルの居場所を動かし続けているのも非常に賢明な措置とした。移動式のミサイルだけでなく、肩に背負う携行式ミサイルの使用も含まれるとした。

ウクライナのゼレンスキー大統領は北大西洋条約機構(NATO)に戦闘機の追加供給を要請もした。ポーランドが保有するロシア製のミグ29型戦闘機をドイツの空軍基地経由で米国へ引き渡し、その後にウクライナへ運ぶことを提案したが、米国防総省は最近退けていた。

米政府高官は先に、米国やNATO加盟国がウクライナへこれまで送った対戦車ミサイルは今月7日時点では1万7000発、対空ミサイル「スティンガー」は2000発とCNNの取材に明かしてもいた。

これらミサイルなどは米軍のC17型輸送機がウクライナへの移送拠点へ運ぶ方式で進められている。

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