アフガン発のテロ脅威、他地域より低めの認識 米国家情報長官

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米情報機関を統轄するヘインズ国家情報長官/Graeme Jennings/Pool/AP/FILE

米情報機関を統轄するヘインズ国家情報長官/Graeme Jennings/Pool/AP/FILE

(CNN) 米情報機関を束ねるヘインズ米国家情報長官は16日までに、米国に対する最大のテロの脅威はもはやアフガニスタンに根差さず、ソマリア、イエメン、シリアやイラクを拠点にするテロ組織が仕掛ける危険性がより大きいとの見解を示した。

ワシントンで開かれた諜報(ちょうほう)や国家安全保障関連の会合で述べた。特にシリアやイラクなどで活動する過激派「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」の動向に注意を向けた。

ただ、米同時多発テロの発生から20年を経て、国際テロ組織が米国に及ぼすテロの脅威はこの間、総じて減じたと強調。国際テロ組織「アルカイダ」やISISのテロ遂行能力を削ぐ米政府挙げての甚大な努力の成果でもあるとした。

長官は、駐留米軍の完全撤収や米支援の政権が崩壊したアフガンで自前の諜報収集能力が減退したことは認めながらも、米情報機関は長い間、この事態の到来に備えてきたとも主張。

米国などではアフガンにあるISISの支部組織「ISIS―K」が脅威を及ぼすとの見方も出ている。同組織は先月26日、カブール空港で米国が進めていた自国国民やアフガン人協力者らの国外退避作業を標的にした自爆攻撃を行い、米兵13人を含む多数を殺害してもいた。

この中でヘインズ長官は、米情報機関はアフガン内でのテロ組織の復活の可能性の注視に注力していると説明。復活の度合いを見極める尺度を設け、必要な事態となれば政策作成などの関連部門に警告し、行動を促す対策を講じてもいるとした。

ISISはシリアやイラクで依然活動しているものの、両国に派遣された米軍兵力の圧力を受けている。イエメンではアルカイダの分派組織が潜伏し、過去には米国への攻撃を試みた。ソマリアにはアルカイダ系過激派「シャバブ」が存在し、米軍がたびたび拠点への空爆を実施している。

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