「男子でも女子でもない」中高生、米国で増加
(CNN) 自分の性別を「男子でも女子でもない」と認識する中高生が増えているという調査結果を、米ミネソタ大学の研究チームが発表した。
研究チームはミネソタ州の9年生(日本の中学3年生)と11年生(日本の高校2年生)約8万1000人に関する2016年の統計をもとに、性別についての認識を調査。5日の小児学会誌に調査結果を発表した。
それによると、調査対象とした中高生の約2.7%に当たる2200人近くが、自分の性別について「男子」「女子」といった従来のような分類には属さないと認識していることが分かった。
この割合は研究者の想定を上回る。カリフォルニア大学ロサンゼルス校の1年前の研究では、自分をトランスジェンダーと認識する13~17歳の子どもの割合を0.7%と推定していた。
トランスジェンダーの若者や、出生時に割り当てられた性別と自分の認識が一致していない若者は、そうでない若者に比べて、著しく健康状態が悪い傾向があることも分かった。そうした若者は予防のための健康診断をあまり受けず、学校の保健室へ行く機会も少ないという。
専門家は今回の調査について、ここ数年でトランスジェンダーに関する認識が高まったことにより、子どもたちも男女のみにとらわれない性別を自認しやすくなったと解説する。
学校や医療機関は性別に対する狭い見方を捨てて子どもたちの認識への理解を深め、健康状態の偏りを解消する取り組みを継続する必要があると研究者は提言している。