エボラ熱、米国内で初の発症 リベリアから帰国後に
(CNN) 米疾病対策センター(CDC)は30日、西アフリカからの帰国後にエボラ出血熱と診断された患者が、米テキサス州ダラスの病院に入院したことを明らかにした。米国内での発症例が報告されたのはこれが初めて。
患者の身元は公表されていない。9月19日にリベリアを出発し、20日に米国に到着した時点では症状がみられなかった。4~5日後になって発症し、28日にテキサス・ヘルス・プレスビテリアン病院の隔離病棟に収容されたという。
患者がリベリアで何をしていたのか、どのような状況で感染したか、現在どんな治療を受けているかなどの情報は、プライバシーへの配慮から非公開となっている。病院側が報道陣に語ったところによると、本人の体調は良好とはいえず、集中治療を受けているという。
CDCのフリーデン所長によれば、患者は発症後、入院するまでの間に数人と接触したとみられる。接触相手が感染しなかったかどうかを調べるため、CDCのチームが現地へ向かっている。エボラ出血熱の潜伏期間は2~21日とされる。
エボラ出血熱は西アフリカのギニア、シエラレオネ、リベリアで猛威を振るっている。これまでに数人の米国人が現地で発症し、帰国して治療を受けた。
フリーデン氏は会見で、今回のケースではCDCが状況を完全にコントロールできていると説明。一般市民への危険はないと強調した。