「ネットゼロ」の大西洋横断便、23年に飛行実施へ 英ヴァージン航空

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英ヴァージン航空の手掛ける「ネットゼロ」の大西洋横断便が23年に飛行するという/Nicolas Economou/NurPhoto/Getty Images

英ヴァージン航空の手掛ける「ネットゼロ」の大西洋横断便が23年に飛行するという/Nicolas Economou/NurPhoto/Getty Images

(CNN) 英ヴァージン・アトランティック航空は17日までに、廃油や脂肪のみを燃料とするロンドン発ニューヨーク行きのボーイング787型機を飛ばす計画を明らかにした。航空業界の環境負荷低減に向けた一歩だと歓迎する声が上がっている。

「世界初」のネットゼロ(温暖化ガスの排出量実質ゼロ)大西洋横断便と銘打たれた同便は、2023年に空を飛ぶ予定。燃料はすべて持続可能な航空燃料(SAF)で賄う。

SAFは食用油や農業廃棄物のような原料を使う化石燃料の代替品で、国際航空運送協会(IATA)によると、炭素排出量を平均で8割削減できる。

プロジェクトに資金拠出した英政府は声明で、この大西洋横断便は炭素排出量の完全ネットゼロを達成する見通しだと主張。そのための方法としてSAFや、「バイオ炭クレジット」(炭素の安全な貯留につながるエネルギープロセスの使用を支援する支払い)を通じた排出量の相殺を挙げた。

ネットゼロの大西洋横断便は正しい方向への一歩だと受け止められる可能性が高い。ただ、同様の単発プロジェクトを巡っては、乗客の罪悪感を和らげる点に主眼があるとの指摘も出ており、批判派を納得させるには至らなそうだ。

ヴァージン・アトランティックのシャイ・ワイス最高経営責任者(CEO)は声明で、同便に関する研究やフライトの結果は、航空業界全体でSAFの使用を加速させる大きな一歩になると示唆。SAFの大規模生産に必要な投資や協力、緊急の取り組みを後押しするものになると期待を寄せた。

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