中国の元従業員が半導体データを窃取、オランダASML

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独ベルリンにあるオランダの半導体製造装置メーカー「ASML」の製造工場/Krisztian Bocsi/Bloomberg/Getty Images/File

独ベルリンにあるオランダの半導体製造装置メーカー「ASML」の製造工場/Krisztian Bocsi/Bloomberg/Getty Images/File

香港(CNN) オランダの半導体製造装置メーカー「ASML」は18日までに、中国の元従業員の1人が同社が独自開発した技術のデータを盗んだことが発覚し、特定の輸出規制に違反した可能性が出ていると報告した。

年次の報告書で公表した。ただ、同社の事業に重大な影響を及ぼさないと判断しているとした。データ窃取の発生は関係当局に報告し、内部調査も実施して対応策も講じたと説明した。

窃取の詳細については立ち入らなかった。同社はマイクロチップの大量製造に欠かせないリソグラフィー装置に大きな強みを持つ。半導体を含む先端技術の主導権をめぐって西側諸国と中国の角逐が高まる中、市場で大きな存在感を持つ同社の動向が注目を浴びていた。

米ブルームバーグ通信などは先に、米国が主導する一部の半導体製造装置の中国向けの販売制限にオランダと日本が同調したとの関係筋の情報を伝えてもいた。

ASMLは年次報告書の中で自社のITシステムへのサイバー攻撃が増え続けていることも明かした。データ収集のための不正侵入も含まれるとした。

2021年の年次報告書では、中国で活発な製品販売を進める別の企業がASMLの「知的財産上の権利」を侵害した疑いがあるとして中国の関係当局に説明していたことも明らかにしていた。状況の推移を監視しつつ、必要に応じて法的手段を打ち出す準備もしていたとも付け加えていた。

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