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マリー・クワントさん死去、93歳 英ファッションデザイナー

ファッション界に多大な影響を与えたマリー・クワントさんが死去した=1965年撮影

ファッション界に多大な影響を与えたマリー・クワントさんが死去した=1965年撮影/Keystone/Hulton Archive/Getty Images

ミニスカートを世界に広めたとされる英国のファッションデザイナー、マリー・クワントさんが死去した。93歳だった。遺族がPA通信を通じ声明で明らかにした。

声明によれば、クワントさんは13日午前、ロンドン南郊サリーにある自宅で安らかに息を引き取った。

遺族はクワントさんを「20世紀で最も国際的に有名なファッションデザイナーの一人で、傑出した革新者」と形容している。

クワントさんは最初期の世界的なスーパーブランドを立ち上げ、ファッションの新時代を築いた。車のミニクーパーから名付けられたミニスカートは、「スウィンギング・シックスティーズ」と呼ばれる1960年代を語るのに欠かせない定番アイテムとなった。

こうした服を着て育った女性たちにとって、クワントさんのデザインは自由や解放、親の世代の美的基準の拒否を意味していた。

女優サディ・フロストさんによる2021年のドキュメンタリー「マリー・クワント スウィンギング・ロンドンの伝説」で本人が説明したように、クワントさんの服は上流の「立派なご婦人」に向けたものではなく、過去10年の堅苦しい服装規範から抜け出すカラフルな選択肢を提供するものだった。過去のものとされたファッションの中には、クリスチャン・ディオールの最初のコレクション「ニュールック」の洗練されたスタイルも含まれる。

クワントさんが本当にミニスカートの発明者なのかを巡っては激しい議論が交わされており、21年のドキュメンタリーでは、フランスのデザイナー、アンドレ・クレージュさんが発明した可能性にも言及されている。ただ、どんどん丈が短くなっていたスカートが1960年代を象徴する衣服になったのはクワントさんの功績であり、その過程で社会の決まり事に風穴を開けた。

クワントさんのファッション界での影響はミニスカートだけにとどまらず、他にも画期的なトレンドの数々を流行させた。美容師ビダル・サスーンさんに手掛けてもらったボブカットや、「チェルシーガール」のコケティッシュな美学、ピーターパンカラー、カラフルなタイツ、ビニール素材を使ったアウター(それまでは漁師しか身に着けていなかった)、男性のニットを女性のセータードレスに再利用する取り組み、ドレスのポケットなどはどれもクワントさんが関わっている。

ロンドンのビクトリア・アンド・アルバート博物館で開催された展覧会で展示されるクワントさんの作品/Dominic Lipinski/AP
ロンドンのビクトリア・アンド・アルバート博物館で開催された展覧会で展示されるクワントさんの作品/Dominic Lipinski/AP

英国版ヴォーグ誌の元編集長、アレクサンドラ・シュールマン氏は13日、ツイッターに「どうか安らかに、デイム・マリー・クワント。あなたはファッションリーダーというだけでなく、女性の起業家活動をけん引する存在だった。髪型も最高だったが、それ以上に先見の明があった」とつづった。

クワントさんは1976年~78年、ロンドンのビクトリア・アンド・アルバート博物館で諮問委員を務めた。同博物館では2019年にクワントさんの仕事を集めた展覧会が開かれた。

同博物館は13日の声明で、「クワントさんのファッション界への貢献はとても言葉に言い尽くせない。彼女は奔放な1960年代のファッションを体現する存在であり、若い女性の新しいお手本になった」「現在のファッションがあるのは、彼女の先駆的なビジョンによるところが大きい」とたたえている。

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