Arts

盗まれたピカソの絵を回収 ギリシャ

ピカソの作品「Head of a Woman」

ピカソの作品「Head of a Woman」/Handout/National Art Gallery, Athens/Hellenic Police

ギリシャの警察が約10年ぶりに、国立美術館から盗まれたパブロ・ピカソとピエト・モンドリアンの絵画を発見して回収した。

ギリシャ警察によれば、2点の絵画はギリシャ首都アテネにある国立美術館から盗まれていたが、28日に回収され、盗難に関連して容疑者1人が逮捕された。

ピカソの作品は「Head of a Woman」で、モンドリアンの作品は「Landscape with a Mill」。2012年の早朝に起きた盗難で盗まれた作品3点のうちの2点。当局者は当時、侵入者は夜間に警報システムに干渉し、美術館の警備員が解除するまで繰り返し警報を作動させたと述べていた。

回収されたオランダの芸術家ピエト・モンドリアンの「Landscape with a Mill」/Handout/National Art Gallery, Athens/Hellenic Police
回収されたオランダの芸術家ピエト・モンドリアンの「Landscape with a Mill」/Handout/National Art Gallery, Athens/Hellenic Police

侵入者はその後、バルコニーのアルミニウムの枠のドアを通って仮設展示場に押し入った。盗難の際に動作感知装置が作動して、警備員が侵入者を追ったものの容疑者を捕まえることはできなかった。

ピカソの絵画は青を背景に白いブラウスを着た女性が描かれている。この絵画は第2次世界大戦後、ナチス・ドイツに対する抵抗の証しとしてギリシャに寄贈されていた。後ろには、「ギリシャの人々へ、ピカソからの贈り物」というピカソからのメッセージが記されている。

2点目は、抽象画で知られるモンドリアンの形象的な作品。盗難にあった作品の3点目はルネサンス期の芸術家グリエルモ・カッチャによるペンとインクのスケッチだが今回は発見されなかった。

グリエルモ・カッチャの「San Diego de Alcala」はいまだ回収されていない/Handout/National Art Gallery, Athens/Hellenic Police
グリエルモ・カッチャの「San Diego de Alcala」はいまだ回収されていない/Handout/National Art Gallery, Athens/Hellenic Police

盗難は「未知の宝」と名付けられた展示会の最終日に行われた。この展示会では、アルブレヒト・デューラーやレンブラント・ファン・レインらの印刷物や銅版画も扱っていた。

侵入者は当初、モンドリアンの「Landscape with a farm」という作品も盗もうとしていたが、逃げる途中に落としていた。

ロイター通信によれば、匿名を条件に語った警察当局者は、今回見つかった作品2点はアテネ周辺の山あいで見つかったと明らかにした。

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