中国で配信の「ファイト・クラブ」、ラストシーンがオリジナル版に戻る

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大幅に改編された中国版「ファイ・トクラブ」のラストがほぼオリジナル版通りに戻った/Moviestore/Shutterstock

大幅に改編された中国版「ファイ・トクラブ」のラストがほぼオリジナル版通りに戻った/Moviestore/Shutterstock

香港/北京(CNN Business) 中国で配信されている映画「ファイト・クラブ」のエンディングが、7日の時点でオリジナル版と同じものに戻っていることが分かった。騰訊視頻(テンセントビデオ)がストリーミング配信した中国版は当初、エンディングに大幅な変更が施され、一部の視聴者を激怒させる事態となっていた。

20年以上前に公開されたオリジナル版のラストは、エドワード・ノートン演じる主人公がブラッド・ピット演じる自らの分身を消滅させ、ヘレナ・ボナム・カーター演じるガールフレンドとビル群が爆破される様子を眺めるシーンで終わる。

CNN Businessが先月プラットフォームで確認したテンセント版では爆破シーンが丸ごとカットされ、代わりに字幕が表示される内容に変わっていた。字幕では視聴者に向け、この後当局がタイミングよく現れて災難を未然に防いだとの説明がなされた。

この改編に対し、中国国内のユーザーはソーシャルメディア上で不満をあらわにした。映画史に残る傑作が台無しになったと非難する声もあった。

最新版のエンディングは、裸体が映るシーンのカットを除けばほぼオリジナル版に戻っている。一連の改編がいつ、どのようにして行われたのかは不明だが、外国の映画作品が中国で合法的に放送される前に厳しい検閲の対象となるのは珍しいことではない。また当該の作品の権利を保有する中国企業は、しばしば国内での販売前に自主的な検閲を行って規制を免れようとする。

テンセントは7日の時点でコメントを控えたが、事情に詳しい人物がCNN Businessに語ったところによると、最新版は配給会社がテンセントに提供したものだという。

一方、配給会社の従業員の1人は7日、CNN Businessの取材に対し、映画の中身は「管理」しておらず、最新版の変更についても関知していないと説明した。同社の親会社は広東省に拠点を置く国営のメディア企業。

中国の映画業界を所管する国家電影局(CFA)とインターネット規制を統括する国家インターネット情報弁公室(CAC)にコメントを求めたが、7日時点で返答はない。

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