NASAの探査機、火星着陸に成功 「恐怖の7分間」乗り切る

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NASAの火星探査機、着陸に成功

(CNN) 米航空宇宙局(NASA)が今年5月に打ち上げた無人の火星探査機「インサイト」が米東部時間26日午後(日本時間27日午前)、火星表面に着陸した。

インサイトからは着陸の数分後、無事を知らせる信号が届いた。NASAジェット推進研究所(JPL)の管制室は、着陸確認と同時に拍手と歓声に包まれた。

着陸の模様は全世界に配信され、ニューヨーク中心部のタイムズスクエアでも生中継が流れた。

着陸後にNASAが開いた記者会見には、国際宇宙ステーション(ISS)の飛行士らも「鳥肌が立った」と祝いのメッセージを寄せた。

NASAのブライデンスタイン長官によると、火星に着陸する探査機は史上8機目。インサイトは月や火星への有人飛行という目標に向け、これまでなぞに包まれていた火星内部の構造を初めて調べるため、約2年間にわたり観測を続ける。

着陸後のインサイトから送られた最初の画像には、レンズカバーに付着したほこりの黒い点が映っている。カバーは今週中に取り外される予定だ。

着陸後に初めて送られてきた画像/NASA
着陸後に初めて送られてきた画像/NASA

火星表面は大気が薄いため空気抵抗が小さく、着陸の手順は困難を極める。インサイトは時速約2万キロの速さで大気に突入してから時速約8キロまで急激に減速し、パラシュートを広げてエンジンを逆噴射させながら3本の脚で着陸した。この過程はインサイトの自律制御に任され、NASAのチームから「恐怖の7分間」と呼ばれていた。

インサイトの稼働に不可欠なソーラーアレイは、まもなく展開が確認される見通し。探査チームの責任者によると、今後2~3カ月かけて観測機器を設置し、来年3月からデータ収集を開始する。

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