キャセイA350型機のエンジン不具合、「広範な」損傷を引き起こした可能性 香港

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香港国際空港に駐機されたキャセイパシフィック航空所有のエアバスA350型機/Yik Yeung-man/Bloomberg/Getty Images

香港国際空港に駐機されたキャセイパシフィック航空所有のエアバスA350型機/Yik Yeung-man/Bloomberg/Getty Images

香港(CNN) 香港の航空調査当局はこのほど、今月キャセイパシフィック航空のエアバスA350型機の全機飛行停止を引き起こしたエンジン問題について、「広範な損傷」につながっていた可能性があるとの認識を示した。

キャセイパシフィック航空ではスイス・チューリヒ行きの便が2日の離陸直後、エンジンの問題で香港へ引き返すことを余儀なくされた。これを受け、キャセイはA350型機の検査の必要性を理由に、数十便の運航を停止していた。

キャセイはこれに先立ち、同機のエンジン部品の不具合を特定していたが、問題を公表することは控えていた。

香港の航空事故調査当局(AAIA)は19日、検査で燃料ホースに「識別可能な穴」や、「火災の兆候を示す」黒い煤(すす)が見つかったと明らかにした。

AAIAによれば、破裂したホースから燃料が漏れ、エンジンの周辺に火災が広がった可能性があるという。

「もし迅速に発見と対応が行われていなければ、この状況とさらなる不具合が相まってより深刻なエンジン火災に発展し、機体に広範なダメージを与えていた可能性がある」としている。

AAIAは欧州連合(EU)航空安全局に対し、A350長距離ジェットを手掛けるロールスロイスに「継続的な耐空性の情報の策定」を義務づけるよう求めた。

不具合の発生を受け、キャセイパシフィック航空はA350型機48機の徹底調査を実施し、うち15機について部品を交換した。

A350シリーズには二つのモデルがあり、ロールスロイス製のトレントXWBエンジン2基を使用している。

CNNはキャセイとロールスロイスにコメントを求めている。

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