(CNN) トランプ前米大統領が19日、非公開の報道機関向けイベントで新型コロナウイルスワクチンの追加接種を受けたと打ち明けたところ、一部の出席者からブーイングを受けたことがわかった。
トランプ氏はFOXニュースの元司会者ビリー・オライリー氏とともに各地を周遊中で、オライリー氏の番組がツイッターに投稿した動画で明らかとなった。トランプ前政権はワクチン開発に力を入れたが、トランプ氏自身は自分が接種を受けたことについて語ることが少なく、接種の推奨にも消極的だった。
オライリー氏が「大統領も私もワクチンを打っている」と述べ、続けてトランプ氏に「追加接種は受けたか?」と質問。トランプ氏が「打った」と返答すると、一部からブーイングの声が上がった。トランプ氏はブーイングを鎮めようと「やめろ、やめろ」と呼びかけ「大丈夫だ。あそこにいるとても小さい集団だ」とも述べた。
CNNはトランプ氏が追加接種を受ける決定をした詳細について同氏の報道官に尋ねている。
米疾病対策センター(CDC)の最近のデータによると、ワクチンを未接種の人は接種を完了し追加接種も受けた人に比べて、陽性となるリスクが10倍、死亡リスクが20倍大きい。追加接種を受けていない接種完了者との比較では、それぞれ5倍、14倍となっている。
トランプ氏は大統領就任時に新型コロナウイルスに感染し、退任前にワクチン接種を受けた。この件に詳しい人物によると、接種の様子は公式な写真や映像としては残っていない。トランプ氏は他の存命の大統領経験者全員が出る公共広告にも出演していなかった。
トランプ氏は9月に米紙ウォールストリート・ジャーナルのインタビューで、追加接種は受けそうにないと発言。「その点では体調がいい。多分受けない」と述べ、「後で検討しよう。反対はしない」とも語っていた。
トランプ氏がワクチンに関する発言でブーイングを受けるのは初めてではない。今年8月のアラバマ州でのイベントで「ワクチン接種を勧める。私は接種した。これはいい。ワクチンを接種しよう」と述べると、一部の出席者からブーイングを受けていた。
トランプ氏、ブースター接種明かす ブーイングも