ロシアの管弦楽団、奪還後のパルミラ遺跡で演奏会 シリア

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古代遺跡に響くオーケストラの調べ

シリア・パルミラ(CNN) ロシアのオーケストラが5日、シリア中部パルミラの遺跡でクラシック音楽の演奏会を行った。パルミラは過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」に一時占領されていたが、ロシアの支援を受けたシリア政府軍によって3月に奪還されたばかりだ。

ロシア軍は演奏会を取材させるため、ジャーナリスト約100人を5台のバスに乗せ、シリア北西部のラタキアからパルミラまで6時間半かけて運んだ。バスの車列は装甲戦闘車両の護衛を受けたほか、上空では攻撃ヘリが旋回して警戒に当たった。

パルミラ奪還後、ロシア軍は数週間かけて遺跡内で爆発物や不発弾の撤去を行ったという。

演奏会が行われたのはローマ時代の円形劇場だ。昨年7月、ISISはここで25人の「処刑」を行い、その様子を撮影したビデオを公開した。ISISは3月にシリア政府軍がパルミラを奪還するまでに多くの歴史的建造物などを破壊した。

演奏会ではワレリー・ゲルギエフ氏指揮のサンクトペテルブルク・マリインスキー劇場管弦楽団がプロコフィエフやバッハなどの作品を演奏した。観客の多くはロシア軍兵士と、ロシア・シリア両国の高官で、ロシア国営テレビが舞台の設営や中継を行った。

開始前にはプーチン大統領のスピーチが生中継で流された。同大統領は演奏会について、テロ被害者すべてへの追悼であり、「自らの命の危険も顧みずにテロと戦う人々すべてへの感謝」のしるしだと述べた。

シリアの国営シリア・アラブ通信(SANA)によれば、6日にはシリア国立交響楽団などによる演奏も予定されているという。

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