比、中国船が補給船にまた放水銃発射と非難 南シナ海

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主権を誇示するためフィリピンがアユンギン礁で座礁させた軍艦「シエラマドレ」/Ted Aljibe/AFP/Getty Images

主権を誇示するためフィリピンがアユンギン礁で座礁させた軍艦「シエラマドレ」/Ted Aljibe/AFP/Getty Images

(CNN) フィリピン政府は10日、南シナ海スプラトリー(南沙)諸島で同国が実効支配するアユンギン礁(中国名・仁愛礁)に駐屯する軍部隊へ向かっていた補給船に、中国海警局の船が放水銃を発射し、針路の変更を強いる危険な行動を仕掛けたなどと非難した。

中国の「海上民兵」の船も今回の妨害行為に加わったと説明。海警局が保持するゴムボートを用いて比の小型船2隻を邪魔したという。負傷者の発生は伝えられていない。

比政府はただ、補給物質の引き渡しは完了させたとも報告した。同国は1999年、アユンギン礁で米海軍の第2次世界大戦時の艦船を意図的に座礁させて部隊を送り込み、周辺海域の主権を誇示している。

一方で、南シナ海のほぼ全域の管轄権を強調する中国も同礁の領有権を主張。中国は他の沿岸国や地域も絡む主権論争が長引くスプラトリー諸島で、環礁などの軍事利用にも踏み切っている。オランダ・ハーグの常設仲裁裁判所は2016年、中国の主張には法的根拠がないと否定する判決を出したが、受け入れていない。

フィリピン政府によると、アユンギン礁周辺では中国側の実力行使が最近目立ち、先月下旬には補給船と海警局の船との間で衝突が発生。これ以前にもレーザー照射や放水銃の発射が起きていた。

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