英ハドリアヌスの長城、損傷を確認 名木の「意図的な伐採」で

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「ハドリアヌスの長城」付近の名木が9月に切り倒された影響を受けて損傷していることが確認された/Jeff J Mitchell/Getty Images

「ハドリアヌスの長城」付近の名木が9月に切り倒された影響を受けて損傷していることが確認された/Jeff J Mitchell/Getty Images

(CNN) 英政府の歴史環境保全機関「ヒストリック・イングランド」は7日、ローマ帝国時代に建設された防御壁「ハドリアヌスの長城」について、付近にあった名木が切り倒された影響で損傷したことを確認した。

9月に木が「意図的に伐採」された時の写真には、幹が横倒れになり、ハドリアヌスの長城の一部に覆いかぶさっている様子が写っている。

この木はイングランド北部ノーサンバーランド国立公園にあり、ケビン・コスナー主演映画「ロビン・フッド」(1991年)に登場したことで世界的に有名になった。

木が風景の隙間にたたずみ、そばにハドリアヌスの長城が伸びる光景は数々の写真家の着想源となり、2016年にはイングランドの「ツリー・オブ・ザ・イヤー」に輝いた。

名木は伐採される前に多くの人に撮影されるなどして称賛されてきた/Ian Forsyth/Getty Images
名木は伐採される前に多くの人に撮影されるなどして称賛されてきた/Ian Forsyth/Getty Images

警察は9月の事件を「意図的な破壊行為」とみて捜査を続けている。木は事件後に小さく切断され撤去された。

ヒストリック・イングランドは7日、SNSへの投稿で、考古学的な鑑定の結果、ハドリアヌスの長城を構成する石2個で「亀裂や破片」が見つかったと説明。「シカモアの木の伐採が原因」との見方を示した。

ハドリアヌスの長城は約1900年前、ローマ人によって帝国の北西辺境を守る目的で建設された。イングランド北部の約118キロにわたって壁が伸び、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産に指定されている。

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