ウクライナ・ダム決壊 下流で水質汚染、海岸が「ごみ集積場と動物の墓場」に

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ウクライナ南部オデーサ州では水質汚染を受けて、ビーチが閉鎖された/Roman Pilipey/Getty Images

ウクライナ南部オデーサ州では水質汚染を受けて、ビーチが閉鎖された/Roman Pilipey/Getty Images

(CNN) ウクライナ南部ヘルソン州で起きたダムの決壊で、あふれ出た汚水がドニプロ川の下流に押し流され、南部オデーサ州では住民の健康が脅かされる恐れがあるとしてビーチが閉鎖された。

ロシアに占領されたカホウカ・ダムは今月6日に決壊。これまでにウクライナとロシアの双方が確認した死者は45人となった。

決壊によって集落が破壊され、耕作地は水に浸かり、停電や断水が発生して数万人に被害が及んでいる。

水は引いているものの、黒海へ注ぐドニプロ川を押し流されたがれきのために、オデーサの海岸は「ごみ集積場と動物の墓場」(ウクライナ当局)と化した。

オデーサ市は18日、オデーサの海岸は海水や河口付近の水質が著しく悪化して、市民の健康を脅かす真の脅威と化し、遊泳には適さなくなったと断定した。

砂浜が広がるオデーサの海岸は、ロシアの侵攻前までは、ウクライナ国内や外国からの観光客が休暇を楽しむリゾート地としてにぎわっていた。

しかしここ数カ月は地雷が次々に海岸に漂着するようになり、遊泳客は姿を消した。

当局は17日、テレグラムへの投稿で水質悪化に警鐘を鳴らし、水質検査の結果、サルモネラ菌や寄生虫の卵や幼虫などが見つかったほか、許容値を大幅に上回る大腸菌が検出されたと指摘。市は「黒海、ビルホロドドニストロフスキー河口、ドナウ川を含む開放水域の水には、そうしたあらゆる生物病原体が存在し、住民の生命と健康を脅かす状態が続いている」と伝えた。

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