ウクライナ侵攻の目標、東部だけでなく南部の「完全支配」 ロシア軍幹部
(CNN) ロシア軍幹部がウクライナ侵攻の目標について、東部ドンバス地方だけでなくウクライナ南部を「完全支配」することにあると明らかにした。
この発言により、ロシアは同国とクリミア半島を結ぶ陸上回廊の確立が戦闘の目的だと初めて認めた形となった。ロシアはクリミア半島を2014年に併合している。
国営タス通信によると、ロシア軍中央軍管区のミンネカエフ司令官代行は「特別作戦の第2段階が2日前に始まって以降、ロシア軍の任務の一つはドンバスやウクライナ南部を完全支配することにある」と述べた。
ミンネカエフ氏の発言はロシア中部スベルドロフスク地方で行われた防衛業界の会合で出たもの。
同氏はまた、ウクライナ南部を支配すれば、モルドバにある分離派支配地域トランスニストリア(沿ドニエストル)へロシア軍がアクセスできるようになるとも指摘した。トランスニストリアには1990年代初頭からロシア軍が駐留する。
現時点ではウクライナ南部でロシアが支配する地域は一部にとどまる。ウクライナ政府は依然としてミコライウやオデーサといった要衝を押さえているほか、包囲された南東部マリウポリでも一部のウクライナ兵が製鉄所に立てこもって抵抗を続けている。
ロシア大統領府のペスコフ報道官は22日、記者団から「ウクライナ南部」がどの場所を意味するのか詳しい説明を求められたものの、コメントは控え、国防省に問い合わせるよう求めた。