ISISの身代金要求を巡る6つの疑問 日本人人質事件

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6.身代金を払わずに交渉することは可能なのか

一説によれば、身代金の支払いを拒否しても、交渉に応じてしまえば相手は味を占め、さらに拉致事件を誘発することになる。

イスラム武装勢力タリバーンが14年、キューバのグアンタナモ米海軍基地に収容されていたメンバー5人と引き換えに米兵を解放した際も、この説が盛んに唱えられた。

日本はISISのメンバーを大勢拘束しているわけではないから、この例のような選択肢はない。日本の交渉材料としては、安倍首相が表明した2億ドルの支援を撤回するといった道が考えられるが、首相は20日の時点で撤回しないと表明している。

では、日本が身代金なしで人質の解放を勝ち取れる可能性はあるのだろうか。

ISISの前歴を振り返ると、見通しは決して明るくない。しかしISIS側との交渉で、日本は米英と違い、イラクやシリアでの軍事行動に直接かかわっていないと主張することはできるかもしれない。ISISが2人を解放して善意を示し、世界を驚かせることもあり得る。

だがぎりぎりの外交努力がない限り、日本は2人の救出を欧米や中東などの軍に頼むしかないのかもしれない。

どんなアプローチをとるにせよ、時間切れが迫っていることは明らかだ。

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