トランプ氏への箝口令が一時解除 NY州での詐欺訴訟で

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米ニューヨークの控訴裁判所はトランプ氏と同氏の弁護士に敷かれていた箝口令を一時的に解除した/Scott Eisen/Getty Images

米ニューヨークの控訴裁判所はトランプ氏と同氏の弁護士に敷かれていた箝口令を一時的に解除した/Scott Eisen/Getty Images

(CNN) 米ニューヨーク州の控訴裁判所の判事は16日、トランプ前大統領とその弁護士らに向けて出された箝口(かんこう)令を一時的に解除した。トランプ氏と同氏の一族企業に対する民事訴訟における措置で、これに先駆けて緊急の審理が開かれていた。

当該の判事は文書による命令で、「問題における憲法上並びに制定法上の権利を考慮し」、箝口令の暫定的な停止を認めると述べた。

トランプ氏の弁護士を務めるクリス・キセ氏は同日午後の声明でこの措置を歓迎。「幸いにも憲法と表現の自由は、トランプ大統領を含む万民を守る。世間の人々は再び、この前代未聞の裁判で起きていることについて完全にアクセスできるようになるだろう」と述べた。

トランプ氏の弁護士らは今週、当該の箝口令が同氏の言論の自由を侵害しているとして緊急の救済措置を求めていた。

この民事訴訟を担当するアーサー・エンゴロン判事が下した箝口令は、トランプ氏に対し当該裁判所の職員に関するいかなる発言も許さないとする内容。箝口令の理由には安全上のリスクが挙げられていた。

トランプ氏は箝口令に先立ち、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」への投稿でエンゴロン判事の下で働く女性の事務官を攻撃。女性は民主党の上院トップ、シューマー院内総務の「ガールフレンド」だとする根拠のない主張を展開していた。

エンゴロン判事はこの後、箝口令をトランプ氏の弁護士にまで拡大。自身が当該の事務官と交わすやり取りについて公言することを一切禁じてもいた。

トランプ氏の弁護団は13日に命令の無効を求める動議を提出。箝口令には判事と事務官のバイアスがかかっていると主張していた。当該の事務官は、この裁判でトランプ氏らを提訴したニューヨーク州のレティシア・ジェームズ司法長官を支援する政治団体へ寄付を行ったことがあるとされる。

ジェームズ氏による提訴を受け、エンゴロン判事はトランプ氏と共同被告らに対し、約10年間にわたり虚偽の財務諸表を提供していたとして、詐欺で有責との判断を下している。

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