米同時多発テロ捜索救助に関連する疾患の死者、当時死亡の消防隊員とほぼ同数に

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米同時多発テロの捜索救助に参加、消防士が20年後に死亡

(CNN) 2001年9月11日に米ニューヨークのワールド・トレード・センターが崩壊した米同時多発テロで、この22年の間に捜索救助活動に関連する疾患で死亡した消防隊員や救助隊員の数が、当時死亡した隊員の数とほぼ同数になった。

消防士協会によると、同時テロ後に関連の疾患で命を落とし、ワールド・トレード・センター跡地の慰霊碑で追悼されているニューヨーク市消防局(FDNY)の消防士や救急士、民間の応援スタッフは、計341人になった。

01年の同時テロで死亡したFDNYの消防士は343人だった。

FDNYは今月6日、43人の名を記念碑に追加した。「この勇敢な男女はあの日、そして同時テロから何日も何カ月もの間、ワールド・トレード・センター跡地で救助と復興の取り組みに参加した。私たちは決して忘れない」。ローラ・カバナー消防局長はそう追悼している。

現場で捜索救助活動にあたった消防士は、粉塵(ふんじん)による心血管系疾患のリスクが高まった。加えて呼吸器疾患や数千例に上るがんの診断も、同時テロで発生した有害汚染物質との関係が指摘されている。

同時テロの身体的・精神的影響を調べる長期的な研究には現在、7万1000人以上が登録している。同時テロは消防士や警察官だけでなく、ワールド・トレード・センターの職場から避難した人や、通行人、周辺のビルの住人やボランティアなどの健康に長期的な影響を残した。

ジョセフ・ブロシさんも6日、慰霊碑に名前が加えられた1人だった。FDNYのベテラン消防士だったブロシさんは今年2月、長年にわたった肺がんとの闘病の末に、亡くなった。

ブロシさんは01年9月11日、同時テロの現場に出動し、「来る日も来る日も」そこで働き続けたと息子のジムさんは振り返った。

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