米連邦判事、トランプ氏による公的文書開示阻止の動きに疑念 議会襲撃事件に絡み

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米連邦判事、トランプ氏の公的文書開示阻止の動きに疑念

(CNN) 米連邦判事の1人は4日、トランプ前大統領が任期中にホワイトハウスで作成した文書を非公開のままにできると主張している件について、深い疑念を表明した。今年1月6日に起きた連邦議会議事堂襲撃に関する法廷審問の中で述べた。

ターニャ・チャトカン判事はトランプ氏の弁護士らに対し、同氏が前大統領として数百ページに上る記録への公的アクセスを制御できるとする理由を追及。とりわけ下院が襲撃事件を調査している状況で、いかなる形であれなぜそのような権利が認められるのかと迫った。

「議会が要求しているのは個人情報ではない」「これらの文書を通じて議会は1月6日の事件を一段と注視できる。求めているのは行政活動に関する文書のみだ」(チャトカン判事)

ただ同判事は、下院の文書開示要求について、範囲が広すぎるとの見方も示唆した。

トランプ氏はコロンビア特別区連邦地裁に対し、国立公文書館が700ページ以上の文書を下院特別委員会に提出するのを阻止するよう求めていた。同委員会は議会襲撃事件と2020年大統領選の結果を覆そうとしたトランプ氏による取り組みについて調査している。

トランプ氏はこうした下院の調査には正当性がないと主張。前大統領という立場から、当該の記録に関する検証やアクセスをめぐる決定は自分が制御できるはずだとの見解を示していた。

バイデン政権はこれらの文書の提出を承認済み。下院特別委員会は来週から開かれる予定となっている。

トランプ氏の弁護士を務めるジャスティン・クラーク氏は、文書を非公開とする権利がトランプ氏にはあると主張した。弁護士らはさらに、ホワイトハウスの来訪者記録も非公開のままにする構えだ。この種の記録は、過去及び現在の政権も公表してきた。

今回の法廷審問は、現行の裁判にとって重要な瞬間といえるかもしれない。前大統領の権限や下院の調査権、行政特権の範囲が争点となるこの裁判は歴史的なものになる可能性がある。

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