クリントン氏、個人アドレス使用は「便利だったから」
クリントン氏は夫のビル・クリントン元米大統領のために設置された個人サーバーをメールに利用していた。国務省の求めに応じて、在任中にこの個人サーバーで送受信した約6万件のメールのうち、少しでも公務にかかわりがあるとみられた約3万件、約5万5000ページ分を提出した。ただしこのうち9割はあて先が政府機関の公式アドレスだったため、すでに同省が自動的に保存していたという。
クリントン氏は一方で、私用メールだった残り3万件は削除したと述べた。このサーバーを使って機密情報を送ったことはないと述べ、サーバーはシークレットサービス(大統領警護隊)によって守られていたとも強調した。
これに対し、公務関連のうち同氏にとって都合の悪い内容のメールも削除せずにすべて提出したかどうか、確認するのは不可能だとする批判も出ている。
国務省のサキ報道官によると、クリントン氏が提出したメールは数カ月かけて検証した後、一般市民が閲覧できるウェブサイト上に掲載する。まずは在任中の2012年にリビア東部ベンガジで起きた米領事館襲撃事件を巡り、下院特別委員会が提出を求めている関連メール300件、約900ページ分から順に公開するという。