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カエサル暗殺を記念した希少金貨、3億6500万円で落札 記録更新

古代ローマの将軍カエサルの暗殺を記念した金貨が3億6500万円で落札された

古代ローマの将軍カエサルの暗殺を記念した金貨が3億6500万円で落札された/Roma Numismatics Limited

共和政ローマ末期の将軍ユリウス・カエサルの暗殺を記念した金貨が競売にかけられ、硬貨で過去最高額となる270万ポンド(約350万ドル=3億6500万円)で落札された。

金貨は紀元前44年にカエサル暗殺を首謀したマルクス・ユニウス・ブルートゥスの肖像を描いたもの。

このほか、ブルートゥスと共謀者のカシウスが暗殺に使った短剣や、解放奴隷に与えられた自由を象徴する帽子、カエサルが死亡した3月15日を表す語句も刻まれている。

紀元前44年に暗殺されたユリウス・カエサルの胸像/Charles Phelps Cushing/ClassicStock/Getty Images
紀元前44年に暗殺されたユリウス・カエサルの胸像/Charles Phelps Cushing/ClassicStock/Getty Images

金貨は暗殺から2年後の紀元前42年にブルートゥス自身が発行した。

競売を手掛けた英ロンドンのオークションハウスの責任者は声明で、この金貨について「カエサル暗殺に使われた武器と実行の正確な日付、動機を提示するという比類のない権力誇示行為が見て取れる」と指摘。「あからさまに臆面もなく(暗殺を)記念したもの」と評している。

暗殺の背景には、カエサルが君主就任を狙っているというローマの政治家の見方があったとされる。

カエサルは「終身独裁官」に就任したのも束の間、そのわずか2カ月後に一部の元老院議員によって殺害された。その後ブルートゥスはフィリッピの戦いに臨むも、カエサルの後継者でおいのオクタビウスと友人のマルクス・アントニウスに敗れ、自害している。

金貨は鋳造時の状態をほぼ保っており、現存するわずか3枚のうちの1枚となっている。

これ以前に古代ローマの硬貨として最高額が付いたのは2008年、ハドリアヌス帝の銅貨が約250万ドルで落札された時のことだった。全通貨を通じての最高額は、2012年に落札された古代ギリシャの金貨の325万ドル。

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